ケガをしてから後悔しても遅い
親方というと何人かの見習いを使っている職人の長と言うイメージがあります。
しかし、そうした見習いや他の職人を使わずに、自分一人だけ、あるいは自分と家族だけでやっている事業主を一人親方と言います。
職人の身分で言えば、仕事が半人前の見習いから、一人前になったら職人と呼ばれます。
それから、人に雇われずに自分で事業主でやれるようになると親方になります。
親方は大きく分けると、一人か家族のみでやっている一人親方と見習いや職人を使っている一般の親方に分けられます。
この一人親方ですが、従業員ではないので事業主になりますが、実質的には労働者と変わらなかったりします。
そこで問題になるのがケガをしたときです。
職人はオフィスワーカーと比べるとケガをする率が高いのが一般的です。
ケガをするとたちまち仕事ができなくなります。
そうした場合、労災の対象になり、休業補償や医療費などが給付対象になります。
ただ一般の従業員なら労災の対象になりますが、事業主は労働者ではないので、労災には加入できないのです。
しかし、特例的に一人親方労災保険とも言う制度があり、労災に加入することができます。
これは一人親方の労働者性を認めた特例的な制度だと言えます。
事業主は基本的にはすべて自己責任の世界です。
ですが、せっかくこうした制度があるのですから、一人親方の人は必ずこれに加入するようにするべきです。
誰もがケガをしたくないと思っているはずですが、それでもケガは起こってしまいます。
ケガをしてから後悔しても遅いのです。