一人親方労災保険加入者数は年々増加
一人親方とは、労働者を雇用することなく、建設業等で自分自信と家族などだけで事業をする事業主のことです。従って一般的には、林業や建設業などを行う個人事業主を指します。
しかし、最近では一人親方の労災保険特別加入制度として労務管理上の問題として取り扱われることが多くなっています。この制度では、一人親方等として、林業や建設業のほかに、漁業従事者、船員、職業ドライバー、廃棄物処理業者、医薬品の配置販売業を挙げています。労災保険とは、本来事業所の従業員などいわゆる労働者の業務災害やそれに準じて通勤途上の災害に対して補償をおこなう事を目的としています。
前述のように、一人親方は事業主であって従業員や労働者ではありません。ともあれ建設業などの一人親方は業務の形態や災害の発生状況が非常に労働者に近いという理由から、国の判断から本来労働者ではない一人親方に対しても労災保険の加入を特別に認めています。
この制度が、「一人親方労災保険特別加入制度」です。加入するには、労働局より承認された「一人親方労災保険特別加入団体」を通さなければなりません。最高裁判所の判決において、一人親方が現場で労働者扱いを受けていても「一人親方は労災保険の対象とはならない」ということが確認されています。
このことは、一人親方が作業現場に入る際に労災保険に加入しているかどうかが仕事の受注に大きく影響する可能性が有ることを意味しています。自分の体は自分で守る必要もあり、一人親方労災保険加入者数は年々増加しています。